フリーランスエンジニアとして仕事をしていると、請求書そのものの作成以上に「どんな文面で送ればよいのか」で手が止まることは少なくない。特に新規のクライアントに初めて請求書を送るときや、支払いが遅れているクライアントに催促の連絡をするときは、言葉選びに気を遣う場面である。
本記事では、請求書送付メールの基本的なマナーと、そのままコピペして使える例文を紹介する。新規クライアント向け・継続クライアント向けの送付メール例文に加え、支払いが遅れた際の催促メール例文も掲載しているため、実務にそのまま活用できる内容となっている。
請求書送付メールの基本マナー
請求書を送付するメールには、決まった型がある。型を押さえておけば、毎回の作成にかかる時間を短縮でき、相手に失礼のない印象を与えることができる。
件名の書き方
件名は、受信トレイの中で埋もれず、経理担当者が一目で内容を把握できるものにする。案件名・自社名・「請求書送付」の3点を入れておくと、後から検索する際にも見つけやすい。
| 状況 | 件名例 |
|---|---|
| 新規案件・単発 | 【請求書送付】〇〇制作案件のご請求(株式会社〇〇) |
| 継続案件・月次 | 【請求書送付】2026年8月分ご請求(株式会社〇〇) |
| 再送・修正版 | 【請求書再送】〇〇案件ご請求書(修正版) |
本文の構成
本文は「挨拶→用件→添付ファイルの案内→結び」の順に組み立てるのが基本である。長々とした前置きは不要で、要点を簡潔に伝えることが重要になる。
- 挨拶:日頃の取引への感謝を一言添える
- 用件:請求書を送付する旨と、対象月・案件名を明記する
- 添付ファイルの案内:ファイル名・請求金額・支払期日を記載する
- 結び:確認依頼と、不明点があれば連絡してほしい旨を添える
件名・本文で押さえておきたいポイント
・件名に案件名・自社名・「請求書送付」を入れる
・本文には請求金額と支払期日を必ず明記する
・添付ファイル名は日付や案件名を入れて分かりやすくする
・PDF形式で送付し、パスワード保護の要否は事前にすり合わせておく
支払期日の伝え方
支払期日は、請求書のPDF内だけでなく、メール本文にも明記しておくと確認漏れを防ぎやすい。「請求書をご確認ください」だけで済ませず、具体的な日付を文章の中に入れておくことがポイントである。
| 書き方 | 例文 |
|---|---|
| 基本形 | お支払期日は2026年9月30日でお願いいたします。 |
| 月末締め翌月末払いの場合 | お支払期日は、翌月末の2026年9月30日となります。 |
| 振込先の案内を添える場合 | お支払期日は2026年9月30日です。振込先は請求書内に記載の口座となります。 |
そのまま使える請求書送付メール例文
以下に、新規クライアント向けと継続クライアント向けの例文を掲載する。件名・本文ともにそのまま利用できる形になっているため、社名や金額などの部分のみ書き換えて使用できる。
例文1:新規クライアント向け
件名:【請求書送付】〇〇制作案件のご請求(株式会社モモ)
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。株式会社モモの〇〇です。
このたびは〇〇制作案件のご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
下記の通り、請求書を送付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
【請求内容】
案件名:〇〇制作案件
請求金額:〇〇円(税込)
お支払期日:2026年9月30日
添付ファイルにPDF形式の請求書を添付しております。
お手数をおかけいたしますが、内容にお間違いがないかご確認いただけますと幸いです。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社モモ 〇〇
メール:〇〇@example.com
電話:000-0000-0000
例文2:継続クライアント向け(月次請求)
件名:【請求書送付】2026年8月分ご請求(株式会社モモ)
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社モモの〇〇です。
2026年8月分の請求書を添付にてお送りいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
【請求内容】
対象月:2026年8月分
請求金額:〇〇円(税込)
お支払期日:2026年9月30日
先月と同様の内容となっておりますが、念のためご確認いただけますと幸いです。
稼働内容に変更等がございましたら、あわせてお知らせください。
今月も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社モモ 〇〇
メール:〇〇@example.com
電話:000-0000-0000
支払いが遅れた場合の催促メール例文(角が立たない言い回し)
支払期日を過ぎても入金が確認できない場合、催促の連絡が必要になる。とはいえ、いきなり強い調子で催促すると関係が悪化しかねない。まずは「行き違いの可能性」を前提とした柔らかい言い回しから始め、状況に応じて段階的に伝え方を変えるのが実務的である。
一次催促(支払期日を数日過ぎた段階)
件名:【ご確認】〇〇案件ご請求書について
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。株式会社モモの〇〇です。
先日お送りした請求書(お支払期日:2026年9月30日)につきまして、
本日時点でご入金の確認ができておりません。
行き違いで既にお手続きいただいている場合は、本メールにつきましてはご容赦ください。
未対応の場合は、お手数をおかけいたしますがご確認いただけますと幸いです。
請求書を再送いたしますので、あわせてご確認をお願いいたします。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社モモ 〇〇
二次催促(一次催促から1週間程度経過しても連絡がない場合)
件名:【再送】〇〇案件ご請求書のご確認をお願いいたします
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。株式会社モモの〇〇です。
〇月〇日にご連絡いたしました請求書(お支払期日:2026年9月30日)の件、
恐れ入りますが、現時点でもご入金が確認できておりません。
何かご事情がございましたら、お手数ですがご一報いただけますと助かります。
お支払いに関して調整が必要な場合も、遠慮なくご相談ください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。
株式会社モモ 〇〇
催促メールでは「未入金である」という事実を淡々と伝えることが重要である。相手を責める表現は避け、「行き違いの可能性」「ご事情があれば相談してほしい」という一文を入れることで、角が立ちにくい文面になる。それでも入金が確認できない場合は、メールだけでなく電話での確認も検討する段階といえる。
添付ファイルに関する注意点
請求書のファイル形式や送付方法についても、いくつか確認しておくべき点がある。
- ファイル形式はPDFが基本。Excelやワードファイルのまま送るのは避ける
- ファイル名には日付や案件名を入れる(例:20260901_請求書_株式会社モモ.pdf)
- パスワード保護の要否は、取引開始時にクライアントと確認しておく
- クラウド請求書サービスを利用している場合は、発行と同時に自動送付される設定も選択肢になる
まとめ:型を持っておけば請求書送付メールは迷わない
請求書送付メールは、件名・本文の構成・支払期日の伝え方について型を一つ持っておけば、案件ごとに一から文面を考える必要がなくなる。新規クライアントには丁寧な導入を、継続クライアントには簡潔な定型文を使い分けることで、実務にかかる時間を抑えられる。また、催促が必要になった場合も、行き違いの可能性を前提とした柔らかい言い回しを用意しておくことで、関係を損なわずに対応しやすくなる。
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