フリーランスエンジニアの開業届、出し方と提出前に決めておくべきこと

Uncategorized

「そろそろ開業届を出したほうがいいのかな」と迷いながら、後回しにしていませんか。

結論から言うと、フリーランスエンジニアとして継続的に収入を得るなら、開業届はできるだけ早く提出するのがおすすめです。青色申告の特典や屋号口座の開設など、開業届を出すことで使える制度が増えるからです。

ただし、提出前に「いつ出すか」「失業保険は大丈夫か」など、決めておくべきことがいくつかあります。この記事では、開業届の出し方を4つのSTEPに沿って解説し、提出前のチェックポイントも整理します。

この記事で分かること

  • 開業届の提出期限・提出先・3つの提出方法
  • 開業届を出すメリットとデメリットの整理
  • 提出前に決めておくべき3つのポイント
  • 青色申告承認申請書を同時に出すべき理由

開業届とは何か

開業届とは、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、個人で事業を始めたことを税務署に知らせるための書類です。

フリーランスエンジニアとして案件を受注し始めた時点で、法律上は提出義務が発生します。とはいえ罰則規定はないため、出さずに活動している人も少なくありません。だからこそ「いつ、どう出すか」を自分で判断する必要があります。

STEP1:提出期限と提出先を確認する

開業届は、事業を開始した日から1ヶ月以内に、納税地(原則として自宅の住所地)を管轄する税務署に提出するのが原則です(所得税法第229条)。

「事業開始日」に厳密な定義はなく、最初の受注日や契約日などを自分で決めて記載するのが一般的です。すでに1ヶ月を過ぎていても、提出自体は可能なので、気づいた時点で出しておくとよいでしょう。

STEP2:提出方法を選ぶ(窓口・郵送・e-Tax)

提出方法は3通りあります。それぞれの特徴を比較します。

方法 特徴 向いている人
税務署窓口 その場で控えに収受印をもらえる 近くに税務署がある人
郵送 控えと返信用封筒を同封すれば収受印付きの控えが返送される 平日に税務署へ行けない人
e-Tax 自宅からオンラインで完結。ただしe-Taxでは紙の収受印付き控えは発行されない マイナンバーカードとICカードリーダー等の環境がある人

e-Taxでは収受印の代わりに、送信結果(受信通知)が控えの代わりになります。銀行口座開設などで「収受印付きの控え」を求められる場合があるため、窓口か郵送を選ぶ人も多いです。

STEP3:青色申告承認申請書もあわせて検討する

開業届を出すタイミングで、あわせて検討したいのが「青色申告承認申請書」です。青色申告を選ぶと、最大65万円の特別控除など税制上の優遇を受けられます。

青色申告の仕組み自体や確定申告のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。

ここでは提出期限だけ押さえておきましょう。

書類 提出期限 根拠
個人事業の開業・廃業等届出書(開業届) 事業開始日から1ヶ月以内 所得税法第229条
青色申告承認申請書 原則:その年の3月15日まで
新規開業の場合:事業開始日から2ヶ月以内
所得税法第144条、国税庁タックスアンサーNo.2070

ポイント

開業届と青色申告承認申請書は同じ税務署に同時に提出できます。開業届を出すタイミングで一緒に出しておけば、提出忘れによる期限切れを防げます。

STEP4:控えを保管し、必要書類に活用する

提出後は、収受印付きの控え(またはe-Taxの受信通知)を大切に保管しましょう。次のような場面で提示を求められることがあります。

  • 屋号付きの事業用銀行口座を開設するとき
  • 小規模企業共済に加入するとき
  • 賃貸物件やクレジットカードの審査で事業実態を示すとき

提出前に決めておくべき3つのこと

開業届はいつでも出せますが、出す前に以下の3点だけは確認しておくことをおすすめします。

1.失業保険(雇用保険の基本手当)を受給していないか

会社を辞めた直後に失業保険を受給中、または受給を予定している場合は注意が必要です。開業届を提出すると「事業を開始した」とみなされ、それ以降は失業保険の対象外となる可能性があります。受給を続けたい場合は、開業届の提出時期を調整しましょう。

2.屋号を決めるかどうか

開業届には屋号の記載欄がありますが、必須ではありません。屋号を決めておくと、屋号付きの事業用銀行口座を開設でき、プライベートの口座と分けて経理管理がしやすくなります。

3.経費として何を計上する予定か

開業届を出す前後で、パソコンやソフトウェアの購入費などを経費にできる場合があります。何が経費になるかを事前に把握しておくと、開業のタイミングを判断しやすくなります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

開業届を出すメリット・デメリット

内容
メリット ・青色申告が選べる(最大65万円控除など)
・屋号付き銀行口座を開設できる
・小規模企業共済への加入資格を得られる
・事業用のクレジットカードなどを作りやすくなる
デメリット ・失業保険(基本手当)を受給できなくなる場合がある
・扶養に入っている場合、扶養の条件に影響することがある
・国民健康保険の扶養から外れる可能性がある(自治体・状況により異なる)

デメリットのほとんどは「今、失業保険や扶養の対象になっているかどうか」に関わるものです。該当しない人にとっては、開業届はメリットの方が大きいケースが多いといえます。

[PR] 開業届の作成から日々の会計処理まで一元化したい場合は、クラウド会計ソフトを使うと入力の手間を減らせます。開業freeeなら、質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書を無料で作成できます。
まずは無料でお試し【freee会計】

よくある質問(FAQ)

Q1.開業届を出さなくても確定申告はできますか?

できます。開業届の提出は確定申告の条件ではありません。ただし、青色申告を選びたい場合は開業届と青色申告承認申請書の両方が必要です。

Q2.開業届の提出期限を過ぎてしまいました。今から出しても大丈夫ですか?

大丈夫です。提出期限を過ぎても罰則はなく、気づいた時点で提出すれば問題ありません。ただし青色申告の適用時期には影響する場合があるため、早めの提出をおすすめします。

Q3.副業として案件を受けている場合も開業届は必要ですか?

副業であっても、継続的・反復的に事業所得を得ているなら提出の対象になります。会社員としての雇用契約とは別に、事業を開始した事実がある場合は検討しましょう。

Q4.屋号は後から変更できますか?

変更できます。屋号は開業届の必須項目ではなく、変更したい場合は確定申告書に新しい屋号を記載すれば反映されます。改めて届出書を出し直す必要はありません。

Q5.開業届を出すと税金が増えますか?

開業届の提出自体で税額が変わることはありません。税額は所得金額や青色申告の有無などによって決まります。

まとめ

開業届は、事業開始から1ヶ月以内に、納税地を管轄する税務署へ提出するのが原則です。窓口・郵送・e-Taxのいずれでも提出でき、青色申告承認申請書とあわせて出しておくと手続きの手間を減らせます。

提出前には、失業保険の受給状況や屋号の有無など、自分の状況に合わせて確認しておきましょう。準備が整ったら、早めに提出して事業のスタートを切ってください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました